私は、現実と夢の世界を行ったり来たりしながら
作品制作しています。
それはときに、大変苦しく、また、ほんとうの私がどこかへ散り散りになってきえてしまいそうな不安を覚えます。
でも、それでも描いているかぎり
私は救われ、私という存在がこの世に刻まれるのです。
つまり、私にとって、制作は私自身を救うための活動なのです。
（2023/02/23 記）

私が10代のころ、いつも何かしらについて、ずっとずっと悩んで、布団の中で泣いて、言葉にできない感覚が、私の中で嫌というほど渦をまいていました。
言葉にできないのなら、絵にしてしまおう。私は私の中にあるどす黒いなにかを外へと追い出すために、私だけの秘密のノートに絵を描き始めました。
私の傷を癒やすために。私の奥の、そのまたずっと奥深くにある、生まれてきたことの悲しみと向き合うために。
（2023/03/04 記）

私は味わいたい
この世の美しいもの　すべて
この世に生まれてしまった悲しみ
それは　空洞をした私の身体を貫いて
私は粉々になってしまいそうになる
けれど
私はそれでも味わいたい
この世の美しいもの　すべて
愛と名の付くもの　すべて
そして私は　それを絵にする
いつしか私が消えてなくなる日
いつしか私の絵が燃えてしまう日
そんな日を迎えようとも
（2023/03/16  記）